その12 「ローズの誘惑」
街が光に溢れる12月になると、とりわけ飲みたくなるのがシャンパーニュ。
聖夜を過ごしたい女性を口説くなら、ロゼ・シャンパーニュが断然おしゃれ。ピンク嫌いの女子も、淡いローズピンク・ダイヤの輝きには心ときめくはず。
ローラン・ペリエは、マセラシオン方式のロゼにこだわる数少ないメゾン。赤ワインと白ワインを混ぜるのではなく、黒葡萄の果皮から色を抜くことで、ロゼを作るんです。
少し銅色がかった落ち着いた色調に、淑女のような優雅な品格を湛えています。
瓶口をよく見ると、通常と比べて斜めの曲線を描いているのが見えるでしょう?
実はこれ、古い手吹きガラス時代の名残なんです。昔、職人が手仕事で瓶口を成形した際、少しだけ形が歪むことがありました。それを表現したのが、斜めのデザインの由来。
さりげなく、シャンパーニュの歴史へのオマージュを盛り込むところは、さすがローラン・ペリエの技ですね。
オリオンを見る部屋のなか時鳥 はづき